この度、栗田靖主宰の『碧梧桐研究ノート』が発刊されました。栗田主宰はこれまで碧梧桐研究として俳人協会評論賞を受賞された『河東碧梧桐の基礎的研究』や最新刊の『碧梧桐百句』などを発刊されてきましたが、今回の『碧梧桐研究ノート』は体系的にまとめて単行本として発刊されたもの以外に、あちこちに小論文として発表されてきたものを1冊にまとめたものです。それらは主に「伊吹嶺」誌、「語文」「「俳句文学館紀要」「東海学園国語国文」「柿衛文庫」「俳句四季」「図書新聞」『日本名句集成』(學燈社)、「日本現代詩歌研究」「日本大学短期大学部研究年報」などに発表されてきた論文をまとめたものです。
言わばこれまでの単行本として発刊されてきたものを補完する意味で貴重な論文が掲載されており、単行本と合わせて読まれることを期待したいものです。本書を体系的にまとめると、次のような目次が参考になります。
皆さん是非この『碧梧桐研究ノート』も座右において読まれていくことをお願いします。(隆生)
目次
第1章 初期紀行文
第2章 子規・碧梧桐・虚子
第3章 碧梧桐書簡
第4章 句稿
河東碧梧桐に執して60年が過ぎた。その間、碧梧桐関係の俳誌「三昧」「鵜川」「海紅」などの総目録を作成し、それら『碧梧桐関係俳誌総目録』として纏めるとともに、碧梧桐の基礎文献の収集につとめ、『河東碧梧桐の研究』(井之口書房)、『子規と碧梧桐』(双文社出版)瀧井孝作監修・栗田靖編『河東碧梧桐全句集』(蝸牛社)、『河東碧梧桐』(蝸牛社)、『碧梧桐の基礎的研究』(翰林書房)、『碧梧桐百句』(翰林書房)、『碧梧桐俳句集』(岩波文庫)を出版することが出来た。
これらのほかに、これまでに紀要、俳誌などにばらばらと書いたものがある。あらためて一本に纏めるほどのものではないが、来年傘寿を迎えるのを機にそれらを掻き集めて一本に纏めることを思い立った。一部加筆・訂正はしたものの、解説・註等で重なるものもあるが、そのまま載せることとした。豊文社出版石黒智子社長にお願いしたところ快諾を得ることができたことは何よりの喜びである。
最後に荒川英之さんに校正の助力を得た。御礼申します。
平成28年9月吉日
伊吹山房にて
栗田 靖
発行所:豊文社出版
発行者:石黒智子
A6版 243頁
頒価1800円+送料 |
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