■ 新刊 ■ 長谷川郁代句集
『
星祭
』
豊文社出版
定価1000円+送料
星祭十句
二階より鰺吊り干せり廓町
凍土にイエス転がる蚤の市
乳房絵馬ばかり吊せり豊の秋
産卵の鮭大口を震はせて
水澄むやはんざき泡を一つきり
霜柱土間に崩るる啄木居
首桶の漆剥げをる寒さかな
乳飲ます野良着に早稲の匂ひかな
谷へ雪落とし能郷能始む
星祭点滴の児と鶴を折る
[ 栗田やすし序より ]
本句集の特色は対象の把握が個性的で一読して郁代さんの作品と分かる句が多いことであろう。(中略)
日常吟・旅吟を問わず作者にとって意外性を伴った出会いによる驚き(可笑しさ)がモチーフとなっている
句が多いことである。
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