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平成24年度いぶきネット句会ミニ吟行会模様
 
平成24年12月25日(火)
 

2004年10月にスタートを切った、いぶきネット句会も13年1月で晴れて100回を迎えます。また1月は伊吹嶺誌が15周年記念号となり、すべてがめでたい新年の始まりです。ネット句会では玉井美智子さん、岡田佳子さんのお二方が新同人に推挙され、祝ぎ事の連続となりました。 
 年も詰まる12月25日(火)、いぶきネット句会100回記念と新同人のお祝い吟行オフ句会が催行されました。急に寒くなり天候も心配されましたが、お天気にも恵まれ、18名の参加で充実した吟行会となりました。

 9時半に京都駅集合、部長さんの挨拶、初めてお目にかかる方もいらして自己紹介で皆さんの挨拶、時間通りの進行で北野天満宮の終い天神へ。菅原道真公をお祀りした学業成就、武芸上達の神で有名です。皆さん「今日の吟行で佳い句が授かりますように・・・」などと祈願されていたことと思います。境内には多くの露店が並び、一日中大勢の参拝者で賑わうそうです。我らの仲間にも何やらもうすでに買い込んでいる方も見受けました。
 賑わいの天満宮を後に、タクシーで次の吟行地、知恩院へ。当日の句会場「和順会館」で1時からの御身拭式の時間に合わせ、ホットサンド、暖かい飲み物に舌鼓を打ちました。

 御身拭式は慶安3年より360年余り続く伝統行事で、京都の師走の風物詩として有名です。お念仏の声が響く中、法然上人のご尊像を香に薫じた羽二重の布で拭い清めます。100名を超える僧の読経、一寸違わぬ手順での厨子の開扉など、底冷えの堂に緊張感が高まります。約一時間の念仏と木魚の音、灯明の揺らぎ、立ち込める香煙のなかで、自身の身も浄められたようで、思わず膝を正しました。

 3時からの句会は、5句投句という厳しい条件にも関わらず、佳句続出。国枝部長、河原地氏の講評もあり、しっかり勉強させていただきました。5時の知恩院での解散も、京都の会員さんのタクシーが見えなくなるまで手をふって、別れを惜しんで下さっている姿がうれしかったです。
 お忙しい中、また遠方から参加してくださった方、皆さんのお力で無事京都吟行会を終えられましたこと、感謝申し上げます。来年もいぶきネット句会をより一層充実の場として、皆様と楽しく学んでいきたいと思います。
 最後に当日の一句を添えさせていただきます。          (内田陽子)


参加者全員集合

北野天満宮本殿

ごった返す参道の年の市

何故かがらくたばかりも売っている

天満宮の東門近くで

和順会館でティータイム

同左

知恩院の入口

お身拭いする法然上人座像(中央)

知恩院の大梵鐘

句会模様
            
オフ句会の1句(順不同)
終ひ天神掘出し物の名古屋帯 ゆうこ
吉水の精舎に咲けり冬桜 徒歩
参道に新巻売の塩こぼる 哲半
祈り上げ拭き上げ仏の年用意 秋麦
祝ぎの日やほころび初めし寒紅梅 真佐子
年の市やんはり値切る京言葉 未草
味見して柚子七味買ふ年の市 佳子
棒鱈を太く切りをり年の市 美智子
ぼろ市の竿しなはせて銅鑼売れり 範子
堂冴ゆる老僧正の嗄れ声 陽子
顔より拭ふ僧都の大マスク 秀子
ひれ伏して金堂開くる煤払ひ 岳人
牛撫でて天満宮に年惜しむ 米子
百段の磴を見上ぐる寒さかな 洋子
三十六峰うすずみ色に京冷ゆる 千賀子
ゆずり葉を二枚御負けに飾売 孝子
底冷えの御堂に木魚打ちに打つ 隆生
らふそくの火の大揺れに煤払ひ 英武

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