まぶしいほどの新樹のなか、5月16日(水)に愛・地球博記念公園にて、「自然と親しむ吟行会」が開かれました。予定をはるかに上回る90名の参加で、吟行会は大いに盛り上がりました。
インターネット部長の国枝氏の発案で、氏のライフワークである「環境問題」を掲げての吟行会として初めての試みでもありました。主宰の挨拶のなかでも「俳人協会も今、自然を大切にする事を推奨する方向にあるところへ、国枝氏の提案により、今日の吟行会が大変な盛会になったことをうれしく思う。」とのお言葉をいただきました。
野島さんからの園内紹介があり、園内自由吟行ということで、新鮮な気分と感覚で園内を廻られた方も多かったことでしょう。無事投句の受付をすませたところで、美味しい弁当に舌鼓を打ち、仲間との会話を弾ませた至福のひとときを過ごしました。
午後は投句一覧(シール貼付方式)の配布、選句、披講とスムーズに進行しました。一緒に行って同じところを見た人同士で句会をするのは一段と楽しく、この楽しさは感性の豊かさから生まれるのかな、などと勝手な想像もしてみました。
主宰の講評では、主宰選の句を例にあげ、「句を仕立てるときの助詞の の 使い方で、連体修飾は難しいが、断定によってイメージが鮮明になる。」との内容のお話もあり、充実した句会となりました。
また主宰特選は岡野敦子さん、高得点は利行小波さん、伊藤範子さんら7名の方が選ばれました。
予定通りの閉会は、この会の運営が上等だったことの証明と思います。何ヶ月も前から準備に取り組んでくれた担当者、お忙しい中ボランティアガイドとして参加してくださった方々、歳時記と句帳を持って遠くから参加してくださった皆様に感謝して、「自然と親しむ吟行会」の報告をさせていただきました。
なお以下は主宰特選句と高得点句です。さらに当日の写真を掲載しましたので、お楽しみ下さい。(内田陽子記)
当日の主宰特選句
赤松の芯のさみどり風渡る 岡野 敦子
当日の高点句
万緑に開けり森のエレベーター 利行 小波
新緑を縫ふ木道の七曲り 伊藤 範子
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