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平成25年「伊吹嶺」愛知支部新年俳句大会
 
平成25年1月19日(土)
 

 119日(土)平成25年伊吹嶺愛知支部新年俳句大会が、出席者158名、不在投句者48名、計206名で中日パレスにて盛大に開かれた。
 開会のことばは櫻井愛知県支部長。「15周年記念大会の成功に続き、今日の新年俳句大会の日を無事迎えられたのは、主宰のお人柄、人間関係のつながりがもたらしたことであろう」と意義深い開催であることを宣言された。
 続く主宰の「初鏡睫毛に白きもの多し」と、まず出席者の緊張をほぐしながら本題に入る、主宰一流の思いやりの挨拶で始まった。「伊吹嶺15周年記念号の重みを感じ、新しい時代の新しい俳句作りに挑戦してほしい。そのためには目標は大きく、その目標に向かって自信を持つこと、目標に向かって努力をすること」と、角川俳句賞に輝いた若手作家の例を挙げて述べられた。
 主宰、同人の入選句は河合義和さん、利行小波さん、林尉江さんの三人の披講で発表された。主宰の特選は

  藁馬の木曾馬ぶりよ豊の秋     矢野孝子

「しっかりした構成で〈木曾馬ぶりよ〉が〈藁馬〉のイメージをしっかり捉えている」との選評され、会員には「伊吹嶺の俳句に自信をもって、外へ向けて羽ばたいてもらいたい」と激励の言葉もいただいた。

 第二部の講演会は「碧梧桐をかたる」の演題で、主宰がわかりやすく講演された。主宰は忘れられた俳人(碧梧桐)の復権を願って、碧梧桐の研究を50年続けていらっしゃった。子規、虚子との関わりも交え、昨年出版された碧梧桐俳句の本質にせまる「碧梧桐百句」の中から、碧梧桐の人となりを語られ、数句を鑑賞された。最後は「碧梧桐の生まれ変わりではないかといわれるが、自分は病気を克服し、90歳までは生きる」と明言され、満場の拍手を得られた。

 第三部の懇親会は上杉同人会会長の乾杯に続き、新同人、新句会の挨拶があり、会は和やかなうちにスムーズに進行した。新同人、おひとりお一人の新鮮でかつ力強い抱負も耳に心地よい。新句会は河原地新副主宰が句会の立ち上げを宣言され、関西支部設立が待ち遠しい。

 武田稜子さんの透き通るような声の閉会のことばで、無事大会を終えることができた。以下主宰の特選句、入選句、大会の様子の写真を添えてお届けします。    (内田陽子記)



栗田主宰の挨拶

大会会場

開会挨拶の櫻井愛知支部長

披講の河合さん他2名

講評の下里美恵子さん他1名

大会特選の矢野孝子さん

会場を移して懇親会

乾杯の上杉同人会長

新同人の皆さんの挨拶

句集『折戸』上梓の折戸句会の皆さん

主宰は各テーブルを回る

三美人

閉会挨拶の武田さん
栗田やすし主宰選
特選 藁馬の木曾馬ぶりよ豊の秋 矢野孝子
干蛸の足より乾く島の秋 若山 智子
身丈越す猪突き棒の刃先研ぐ 青木しげ子
色のよき秋茄子嫁に持たせきり 岡島 溢愛
眼を閉ぢて煙草吹かせり塩田夫 北村美津子
新聞記事切り抜く夜長欣一忌 荒川 英之
古希迎ふ紅白の木瓜返り咲き 市江 律子
湿原の暮色に丹頂啼き合へり 長江 克江
犬の名はピアノとショパン紅葉晴 国枝 洋子
流燈の句碑にただよふ雪蛍 福田 邦子
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