山川草木に生命の気配が満ちるころ、麦だけが一番に枯れ実りを結びます。そんな実った麦畑の中でも「むらさき麦」で有名な東海道「藤川宿」の吟行会が5月24日(土)に29名という大勢のネット句会関係者で催行されました。
今回のオフ句会は、先に合同句集「炉火Ⅱ」を出版され、今最も喜びと充実感を味わっている関東支部の皆さんの参加で大いに盛り上がった吟行会となりました。
10時10分名電山中駅で集合後、今回の吟行会で下見から準備、当日の案内などを担当していただいた岡崎市在住のネット仲間である新井酔雪さんより行程の説明。一号線を横断、植田風を背に徳川家康ゆかりの「山中八幡宮」へと進みました。
新緑に初夏のすがすがしさを感じながら、藤川宿「東棒鼻」へ到着。それぞれの歩にあわせ、「藤川宿」の史跡めぐりとむらさき麦畑を堪能しました。山中駅から約2キロ、「ここも三河 むらさき麦の かきつばた」の芭蕉句碑の建つ「西棒鼻」までの吟行のあと、「藤川宿道の駅」で各自昼食をとりました。
昼食後、2時から「むらさき館」にて坪野洋子さんの司会で句会が始まりました。「むらさき館」は地域の交流センターで、市民に開放されている公的な建物です。藤川駅のすぐ前に位置し、句会場としては素晴らしい施設でした。
3句から5句の投句で始まった句会は、ふたを開ければ全員が5句投句。皆さんの熱心さ、活発さには敬服しました。範子さんと眞由美さんのスムーズな披講と、一灯さん、国枝部長の講評も的確でわかりやすく、和気藹々のうちに無事句会を終了できました。
この良き出会いを大切に、「伊吹嶺」がますます発展していくことを願って吟行の報告とします。
以下に写真と句会の高点句をご紹介します。 (内田陽子)
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