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令和元年伊吹嶺全国俳句大会
 
令和元年10月20日(日)
 

 
 1020日(日)、伊吹嶺全国俳句大会がアイリス愛知において、会員・同人は150名を超える出席者で盛大に行われました。
 総合司会は朝倉淳一さん。

 第1部総会では、小長哲郎同人会長の開会の言葉の後、河原地主宰のメッセージが読み上げられました。本来ならば、主宰より直接挨拶をいただくのですが、主宰は大学入試の関係で止むを得ず欠席でした。メッセージは力強くて、「大会の成功、『風』の精神の継承と伊吹嶺のますますの発展を願う」ものでした。続いて栗田顧問より挨拶がありました。「伊吹嶺は会員500名を超え、結社として中堅どころとなった。伊吹嶺のさらなる発展を考えて若手会員の入会を考えていきたい。」と真剣な表情での挨拶がありました。
 議題の審議では、議長に田畑龍さんが指名され、議事は進行しすべて承認されました。その後、伊吹嶺賞、新人賞、秀句賞の発表、表彰がありました。

  ☆伊吹嶺賞   松岡美千代さん  俳句「厨窓」20句
  ☆新人賞    柳杜士さん
  ☆秀句賞    柳杜士さん   作品 手の中の飛蝗の脚の強きかな


 続いて、新同人と句集出版の紹介、卒寿の方へのお祝いがありました。

  ☆新同人    石橋忽布さん、大嶋福代さん、加藤百世さん
          近藤節子さん、酒井とし子さん、高柳杜士さん


 新同人の6名を代表して石橋忽布さんが、同人となった緊張とご自身の俳号の謂れなど、ユーモアを交えて挨拶されました。

  ☆句集出版者   句集「ひょんの笛」 国枝隆生さん
           句集「柿の花」   松永敏枝さん
           句集「半寿」    栗田やすし顧問
           句集「千年」    上田博子さん


  ☆卒寿のお祝い  吉岡やす子さん、山本正枝さん

 第2部の俳句大会は、伊藤範子さんの進行で、披講は熊沢和代さんと廣中みなみさん。
 河原地主宰選、栗田顧問選、については写真と共に文末に掲載します。俳句大会で、河原地主宰の特選を得られたのは河村惠光さんでした。

   投網より外す香魚の鼓動手に    河村惠光

 第3部の記念講演会は、「若竹」主宰の加古宗也先生による演題「村上鬼城のこと」でした。村上鬼城の境涯や俳句、そして鬼城の評価について分かりやすく講演していただきました。

 第4部の懇親会の司会は総務部長の小原米子さん。
 開会の冒頭に弦楽四重奏の演奏がありました。そして、上杉和雄さんの乾杯の発声後、懇親会となりました。懇親会では、各支部の現況について支部長の方々からの報告もありました。その間も、BGMとして弦楽四重奏の演奏が流れ、会員相互の親睦を深めつつ、和やかなうちにお開きとなりました。(新井酔雪)


約150名参加の大会会場

栗田顧問挨拶

伊吹嶺賞 松岡美千代さん

新人賞・秀句賞 柳杜士さん

今年の新同人

句集出版された方々

小長同人会長

総合司会 朝倉淳一さん

主宰特選 河村惠光さん

講演者 加古宗也先生

卒寿のお祝い 吉岡やす子さん 

懇親会 弦楽四重奏

懇親会

懇親会

懇親会 

懇親会

懇親会
 
河原地英武主宰選
特選 投網より外す香魚の鼓動手に 河村惠光
欣一師在らば百歳断腸花 豊田紀久子
こほろぎと一つの闇に窯焚夫 武田稜子
子雀に風のやさしき雪舟寺 八尋樹炎
潮垂れの髪くしけづる鮑海女 上村龍子
遺骨なき父の墓石や敗戦忌 加藤百世
  師の山河夏鶯の谺せり 大島知津
無言館出て秋冷の俄なり 山本玲子
爽やかや藍の絞りで髪結び 市江津子
三世代向き合ふ朝餉終戦日 櫻井幹郎
火酒の盃高々と宴爽やかに 栗田やすし
 
栗田やすし顧問選
特選 釣忍しづかに夜の来てゐたり 下里美恵子
高らかに寮歌を歌ひ暑気払ひ 松本恵子
ソーダ水横浜港を一望に 橋本紀子
万華鏡涼しき色を散らしたる 福田邦子
豊満な土偶の尻や麦の秋 二村満里子
撫で減りし礎の文字や沖縄忌 長谷川妙好
  薬湯の朝より匂ふ梅雨の明け 佐々木美代子
廃屋の増ゆるふるさと猫じやらし 藤田幸子
目の前を沙羅の花落つ句友の訃 神尾知代
露濡れの笹真青なり子規の墓 伊藤範子
迷ひ入る異界や露の恐山 中野一灯
 
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