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21年度「伊吹嶺」全国俳句大会
 
平成21年10月11日(日)
 
 21年度「伊吹嶺」全国俳句大会が豊橋のホテルしーパレスリゾートにて約170名の参加を得て、行われました。栗田主宰の挨拶では、「最近「伊吹嶺」会員も増加傾向にあり、会員も仙台から沖縄まで広がりを持つようになり、全国紙的規模になりつつある。また今後とも「伊吹嶺」は世界を視野に後世に残る俳句を若い人に伝えていき、「伊吹嶺」はその期待を担っていきたい。」との力強い挨拶があった。
 今年の全国大会は行事が盛りだくさんで、伊吹嶺賞受賞者の石崎宗敏さん、新人賞受賞の市原美幸さん、秀句賞に武山愛子さん、尾関佳子さんが表彰された。また今年の新同人は市原美幸さん、熊沢和代さん、佐藤とみおさん、砂川紀子さん、服部鏡子さん、武藤光晴さん、山下善久さんの7名が推薦され、その発表が行われた。
 第2部の俳句大会では大嶋福代さんが特選に選ばれた。
 第3部の講演では急遽河原地英武さんが「季語と俳句の国際性」と題して、ロシア俳句を中心に日本語俳句の翻訳の難しさを述べられたあと、まとめとして「真の俳句の国際化はまず日本文化をよく知ることである。」と述べ、最後に栗田主宰の『海光』あとがきの言葉を引用して、「伊吹嶺は日本の伝統としての俳句を若い世代に正しく伝えることをめざす。そして「俳句は日本の言葉でしかあらわせない最たるものである。」とは敬愛する綾子先生のお言葉である。」と締められたのは絶妙な講演の落としどころとなった。河原地さんの講演につい引き込まれてしまった。
 第4部の懇親会ではあまりの参加者数でカメラマンとしてのスナップがよくなかった。
 以下は、大会模様と大会作品から栗田主宰選を紹介します。
大会会場 栗田主宰挨拶
表彰の石崎さん(伊吹嶺賞)、市原さん(新人賞)、
武山さん、尾関さん(秀句賞)
新同人の皆さん(市原さん、熊沢さん、佐藤さん、砂川さん、服部さん、武藤さん、山下さん)
栗田主宰特選の大嶋さん 講演の河原地さん
懇親会前のマリンバ演奏 乾杯の丹羽さん
懇親会会場 今年の句集上梓の二人
遠来の砂川さんを囲んで 片山さんもお元気になられた
 俳句大会の栗田主宰選
特選 鞍馬天狗観し校庭や夏の月 大嶋 福代
月光にひとつ残れり朴の花 安藤 清子
蟻走る蕉翁像の草鞋の緒 佐藤とみお
鮑海女くろ髪小さく束ね上げ 市川正一郎
買出しの母のリュックや敗戦忌 鈴木真理子
山小屋は雲の中なり夏炉焚く 内田 陽子
攻め焚きの煤のはりつく裸身かな 武田 稜子
喪の帯を畳む背に鳴くほととぎす 澤田 正子
夫の忌や白百合ゆらす風もなし 川村 鎮野
黒揚羽喜屋武岬を群れとべり 金田 義子
誰も居ぬ部屋に首振る扇風機 河井 久子
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