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平成26年伊吹嶺全国俳句大会
 
平成26年10月18日(土)
 
  さる1018日(土)アイリス・愛知にて、第13回「伊吹嶺全国俳句大会」が開催されました。全国から164名の参加で、大変な盛り上がりでした。栗田主宰の挨拶の中で、印象深かったのは、「イチロー選手の“目標を高くするとそれを達成しない時に挫折感が生まれるので、目標は手の届く時の達成感を持って次へ進む”の言葉に共感した。」ということでした。「自分のために伝統としての俳句を正しく後世へ伝えていかなければならない。」との決意も心に残りました。

総合司会の堀一之氏の進行で、まず総会が開かれました。わがインターネット部の国枝部長が議長に指名され規約、特別会計報告等の議題の報告があり、ここからは、ネット部のお三人と、秀句賞の発表と表彰がありました。

  伊吹嶺賞    「除夜の鐘」  松井徒歩氏

  新人賞     荒川英之氏   東口哲半氏

  秀句賞     足立サキ子氏  大橋幹教氏

 代表でご挨拶された徒歩さんの初々しさに、会場の皆さんの惜しみない拍手が送られました。徒歩さんの閉会後の弁です。「待っていた時は至極冷静でしたが、壇上に上がるや否や頭の中が真っ白になりました。用意しておいたメモ書きを咄嗟に出して、何とか挨拶が出来ました。」う〜ん、いいですよね。兼松秀さん以来の理髪店のご主人の受賞です。「これからも俳句を愛し、精進していきます」と、控えめで飾りっ気の無い、とても新鮮な挨拶でした。

 新人賞では「伊吹嶺の発展に時代のつなぎ役として頑張る」との荒川さんの挨拶、東口さんは国枝さんの「継子の尻拭い」の名句にとんでもない解釈をしてしまった失敗談などを発表され、会場の皆さんの心をしっかり捕えられたように感じました。

 続く新同人紹介ではお二人(栗生さんはご欠席でした)を初め八人の方々に主宰より「忙しい仕事の他にポケットを持って使い分けて前進してもらいたい」との激励の言葉、句集出版のお祝いと続き、大会の前半を滞りなく終えました。

   第二部の俳句大会では「山繭」の主宰、宮田正和先生も選者として参加してくださり、嬉しい名乗りが聞くことができました。宮田先生、栗田主宰、河原地副主宰の選については写真と共に文末に掲載します。

 第三部の講演会は、宮田先生の「『風』で出会った人々」の演題で、にこやかにユーモアも交えながら、分りやすくお話ししていただきました。「風」時代の栗田主宰とはよきライバルだったようで、大変興味深かったです。また沢木先生、綾子先生のほかにも、川口重美、中山純子、林徹、飴山実氏らの代表句を揚げられ、「風」作家の真髄に触れさせていただいた気がします。

 第四部の懇親会では、一人一人に声を掛けてくださる主宰のやさしいお気持ちに触れ、これからの「伊吹嶺」へ会員相互が強い絆で結ばれて行くのだな、と予感しました。遠方よりお越しいただいた皆様、念入りの準備を重ねてこられた研修部の皆様にも感謝します。「伊吹嶺」の更なる発展が見えてきたようで、充実した嬉しい大会でした。(内田陽子記)


164名集まった大会会場

栗田主宰挨拶

丹羽同人会長挨拶

総合司会の堀さん

今年の受賞者(伊吹嶺賞の徒歩さん、新人賞の東口さん、荒川さん、秀句賞の足立さん、大橋(奥様)さん)

今年の新同人の皆さん(1名欠席)

俳句大会の講評者(宮田先生、栗田主宰、河原地副主宰)

ご講演の宮田正和先生

懇親会挨拶の河原地副主宰

乾杯の中野関東支部長

宮田先生を囲んで

宮田先生と栗田主宰

河原地副主宰の指導を受けた徒歩さん、哲半さん

新同人沢田さんと指導者の葵さん

新同人鈴木さんと金山句会

関東勢のテーブルの皆さん

 句集『白日傘』を上梓された山下さん

 新同人美音さんと下里さん

 閉会挨拶の武田副同人会長

ネット仲間から徒歩さんご夫妻に花束贈呈

 今年の受賞の皆さんとインターネット部全員
 
宮田正和先生選
特選 綾子生家訪ふときめきの明易き 足立サキ子
長生きの話などして冷し酒 豊田紀久子
魚屋の行商二代夏深し 川口 信子
千枚田児童五人の案山子立つ 野島 秀子
寄りきたる仔牛の息のあたたかし 長江 克江
囮鮎生け簀にかすか香を放つ 中村修一郎
  鉾立や揃ふ縄目の美しき 吉岡やす子
糸屑を丸めしごとく蜘蛛死せり 荒川 英之
青田風茂吉の母の火葬塚 林 尉江
屋久島の太き杉の木時鳥 大石ひさを
夕映に初蜩の鳴き出づる 清水 弓月
 
栗田やすし主宰選
特選 青芝へ母の短かき杖寝かす 舩橋 良
犀川の流れゆたかや欣一忌 山口耕太郎
十薬の小径を抜けて母の家 長谷川久恵
藍匂ふ鳴海絞りの日傘さす 近藤 文子
投網打ち川面に散らす大西日 平松 公代
水無月や高く干しある柔道着 二村満里子
  子に譲る父の遺愛の白絣 橋本 紀子
綾子碑の前より翔てり道をしへ 金田 義子
師の喜寿を共に祝ふや今年竹 市川美智子
晩学の燈にががんぼのすがりけり 幸村志保美
山越しの音やはらかし遠花火 山崎 育子
河原地英武副主宰選
特選 喜寿祝ふ宴に届くや古酒甕 倉田 信子
子に譲る父の遺愛の白絣 橋本 紀子
介護士の笑顔涼しき紙芝居 山本 光江
夏薊氷のかけら入れて活く 岡田 佳子
教室に鳩の舞ひ込む台風裡 斉藤 陽子
学生の白衣まぶしき薄暑かな 太田 滋子
  汗流る力士の顔に貼り手痕 嶋田 尚代
夏休み君等は何の原石か つのだひろこ
願ひごと風に煌めく星祭 横井 美音
明易しこけしの町に雑魚寝して 松永 敏枝
書を探し埃まみれの蛾鬼忌かな 荒川 英之
 
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