去る11月6日(日)、レセプションハウス名古屋逓信会館にて第15回伊吹嶺全国俳句大会が行われました。参加者(投句)は241人、出席168人の大会です。
同人会長丹羽康碩さんから、主宰の第二句碑開きを来年3月に控えての開会のことばに続き、栗田主宰のご挨拶では、「全体に結社数や俳句人口が減少していくなかで伊吹嶺誌には、毎月のように新会員が入会し心強い!」とのお話がありました。続いて各支部長の紹介、そして総会において各種報告、各賞発表と表彰、新同人紹介と、会が進行しました。
☆伊吹嶺賞 荒川英之さん 「夜学」 西村信子さん 「針仕事」
☆新人賞 太田滋子さん
☆秀句賞 上田則子さん 「缶振ればドロップ一つ昭和の日」
近藤節子さん 「陶片の青美しき別れ霜」
☆新同人 太田滋子さん 斉藤陽子さん 武田明子さん
堀一之さん 松岡美千代さん
次に、6人の句集出版者、関東支部合同句集『炉火V』、主宰の『碧梧桐研究ノート』、副主宰の評論『平成秀句』を含めた著者の紹介、卒寿を迎えた方の発表とお祝いがあり、いよいよ俳句大会です。
俳句大会で主宰特選の栄誉に輝いたのは、静岡支部の坂本操子さんの次の句でした。
兜太句碑太き碑文字を蟻走る 坂本操子
操子さんおめでとうございました。
休憩ののち、河原地副主宰による講演がありました。「現代俳句と社会性」について、<<1古典は常に新しい 2現代俳句の読み方―平成時代の解釈 (震災、原発の問題、憲法の問題などを詠んだ句)3俳句における「社会性」の問題 の項目別に、例句をあげて様々な観点からお話をしていただきました。
会場を移して、懇親会の乾杯挨拶では、94歳になられた山下智子さんから「白寿に向けて句集を出版する夢をもっています、気宇壮大な俳句を皆さんと作っていきましょう」と力強いご発声がありました。大ベテランの智子さんのお言葉に大きな拍手が湧き、これからの「伊吹嶺」の発展が約束されたような素晴らしい会の始まりでした。
懇親会では料理とドリンクを味わいながら、遠来の方々と一年ぶりの再会もあり、あちこちのテーブルで旧交を温める姿が目立ちました。楽しい時間はあっという間に過ぎ、司会の堀一之さんのリードで「バースディ」を合唱、同人副会長の武田稜子さんの大会の運営に携わった方々への感謝の言葉で、無事閉会となりました。 (伊藤 範子記)
以下大会記模様のごった煮の写真と栗田主宰、河原地副主宰の選句結果を掲載します。