11月18日(土)、伊吹嶺二十周年記念俳句大会がヒルトン名古屋において、ご来賓19名、会員・同人は200名を超える出席者で盛大に行われました。
総合司会は内田陽子さん。
第一部総会では、栗田主宰より「二十周年という大きな区切り、力強い伊吹嶺を目指し、ここで主宰をおりることにしました。来年から副主宰の河原地さんに主宰をやっていただきます。」と晴れ晴れとしたお顔での挨拶がありました。
それを受けて、河原地副主宰からは「先生が弱気になった時に決断をするのではなく、余力のある時に動かれていること。伝統文芸の俳句を後世に伝える使命と共に伊吹嶺を引っ張って行きます」という力強いお言葉がありました。
議題審議では議長に国枝隆生さんが指名され無事に審議は終わりました。その後、伊吹嶺二十周年記念賞、新人賞、秀句賞の発表、表彰がありました。主宰からは「賞は狙うものではありません。目指してください」とのお言葉をいただきました。
☆伊吹嶺二十周年記念賞 〈俳句〉 久野和子氏「冬菜畑」
同 〈文章〉 矢野孝子氏「『奈良百句』を携えて」
同 関根切子氏「運河の記憶」
☆新人賞 橋本 淳氏
☆秀句賞 遠藤明世氏
十六夜のにはとり丸く眠りけり
5人を代表し、矢野孝子さんが壇上で「俳句のご縁に感謝しています」と話されました。
☆新同人 新井酔雪氏、今里健治氏、工藤ナツ子氏、櫻井勝子氏、
田嶋紅白氏、西村信子氏、橋本淳氏、花村富美子氏
続いて、新同人の8名を代表して新井酔雪さんが「日に日に同人にふさわしい句ができるかと不安になりますが、頑張るしかないという気持ちです」と挨拶されました。
☆伊吹嶺二十周年功労者への花束贈呈〈7名〉 上杉和雄氏、丹羽康碩氏、
河合義和氏、栗田せつ子氏、角田勝代氏、下里美恵子氏、国枝隆生氏
☆句集出版お祝い 岡野敦子氏「松の芯」、
中川幸子氏「星月夜」、
矢野孝子氏「線描」
☆卒寿のお祝い〈4名〉大石ひさを氏、安藤虎杖氏、佐々木美代子氏、高橋柚花氏
第二部の俳句大会は、大島知津さんの進行で、披講は熊沢和代さんと牧野一古さん。
栗田主宰選、河原地副主宰選については写真と共に文末に掲載します。
記念講演会は「対岸」主宰の今瀬剛一氏による、演題「芭蕉と現代俳句」。
今瀬氏の著書『「芭蕉体験」三冊子を読む』の中より具体的にご説明いただき、「俳句は自己表現。今生きている証しを詠んで下さい。」と作句への鼓舞をしていただきました。
記念祝賀会での司会は若手のホープである、荒川英之さんと関根切子さん。
「懐かしい日本の歌ライブ」を椙山女学園大学教育学部の5人の皆さんよる、フルート、ピアノ、歌で楽しみました。また、最後には「冬景色」「紅葉」「故郷」を全員で歌いました。「冬景色」を歌いながら、歌詞には季語の宝庫であることを再認しました。
来賓祝辞では、栗田主宰、河原地次期主宰の人となりが次々に紹介されました。最後に閉会のことばを小長哲郎さん、今日一日の様子をうまく纏めて話され、和気藹々の内に閉会となりました。 (長崎眞由美記)
以下大会記模様のごった煮の写真と栗田主宰、河原地副主宰の選句結果を掲載します。