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雛句会多治見吟行
 
平成15年11月09日(日)
 
 雛句会は11月の吟行会を多治見のカトリック多治見教会神言修道院と虎渓山永保寺で行いました。あいにくの雨空でしたが、栗田先生の教え子で中京大学生の貴代さん、知美さんを迎え、楽しい吟行会となりました。絵美子さんのご長女音々ちゃんの笑顔が雨雲を吹き飛ばしてくれました。
 多治見修道院の入り口にて 特別に中での写真を許可して頂ました
貴代さんと知美さん 将来の大俳人?
雨の中でも句作に熱中の祥代さん 絵美子さん親娘も仲睦まじく
永保寺では雨も上がりました 無際橋ときれいな紅葉
足取りも軽いゆりさん レストランでの句会

雛句会多治見吟行作品抄

 教会へ傘分け入る初時雨   貴 代
 楓よりこぼるる雫池の紋    〃
 紅葉坂下り聞こえる滝の音    〃
 冬の雨ジーザス像に降る音符   知 美
 紅葉散る観音堂の心字池    〃
 いばらの実地に落ちてより紅深し    〃
 オルガンの音に包まる冬聖堂   ゆ り
 教会の墓標を濡らす冬の雨    〃
 冬の山石仏像の小さかり    〃
 ミサ終へし灯残る冬の朝   絵美子
 修道院銀杏黄葉に迎へられ    〃
 洞窟のマリアに散れり冬椿    〃
 水たまり跳ねては歩く薄紅葉   祥 代
 まだ若き神父の墓や返り花    〃
 山茶花の散る洞窟にマリア像    〃
 教会の固き木椅子も冬に入る   ひろし
 冬の雨神父の墓をひた濡らす    〃
 焼け残り紅葉且つ散る大銀杏    〃
貴代さんの感想
 初めての事ばかりで緊張しました。鑑賞しながら書くという事はとても難しく、先生や先輩方に勉強させていただきました。先生方は材料を上手に使っていて、自分が「使いたいけど、句にはならない」と思っていたものを、さらっと句にしてみえるので感心させられました。次の機会もぜひ参加させていただきたいです。
知美さんの感想
 初めて参加させていただいた吟行はとても難しいものでした。その場その場の雰囲気を俳句に封じ込めるという作業は、机の上でコツコツと作るものとでは脳の違った部分を使ったような気がします。その風景のどこを俳句の題材として使うか、また偶然出会ったものをどう句に入れるかなど、勉強することがまだまだあるなと反省させられました。句は気楽に作れるものだけれども、奥の深さは底知れないものであると改めて思いました。
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