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令和5年 伊吹嶺全国俳句大会
 
令和5年10月21日(土)
 

 
 令和51021日(土)、名古屋千種駅近のホテルメルパルク名古屋において、伊吹嶺全国俳句大会が行われました。会員と同人を合わせて111名の参加があり、投句総数392句、不在投句85名でした。総合司会の朝倉淳一の挨拶で第1部の総会が始まりました。今年度から同人会長に就任された栗山紘和さんの開会の言葉のあと、河原地主宰と栗田顧問の挨拶がありました。両先生とも「伊吹嶺」のこれまでの歩みを感慨深く話され、そしてさらなる発展のため、1人1人が「伊吹嶺」の俳句に真摯に向き合い、努力しなければならないと力強く話されました。
 各支部長の紹介の後、議題の審議では、議長に国枝隆生さんが指名され、無事に議題は承認されました。その後、伊吹嶺賞、新人賞、秀句賞の発表と表彰がありました。
  
☆伊吹嶺賞 伊藤範子さん  「餅搗」
  ☆新人賞  菊地富士子さん
  ☆秀句賞  溝口洋子さん  「ジーンズの裾をひと折り夏来る」


 続いていて、新同人の紹介と出席された新同人の1人1人から挨拶を頂きました。
  ☆新同人  安藤富基子さん(檸檬句会)
        菊地富士子さん(HAGURUMA句会)
        藤木洋子さん(大和句会)
        本多俊枝さん(折戸句会)
        服部達哉さん(古谷句会)
        山本崇雄さん(道句会)


 最後に、出版物と卒寿の方の紹介がありました。卒寿
2名の方は参加がありませんでしたので、お名前のみの紹介となりました。
  ☆出版物  栗田やすし・河原地英武  河原地英武訳『栗田やすし百句』
        富田範保さん       句集『鮑海女』
        横井美音さん       句集『加賀しぐれ』
        栗田せつ子さん      句集『師恩』
        玉井美智子
さん      句集『海ほほづき』
        山本光江さん       句集『風光る』


 
2部は俳句大会。披講は新同人の安藤さんと菊地さん。特選は次の方々です。
  
☆河原地主宰特選  関根切子さん  終戦の日の仏壇にふかし藷
  ☆栗田顧問特選   上村龍子さん  黒髪の母親ゆづり初浴衣


 
3部の記念講演会は、荒川英之編集長による演題「オーソドックスな俳句 -『地聲』時代の欣一俳論を通して-」でした。講演を聞いて心に残ったのは、沢木先生の季語の扱い方です。ただ季語を詠んだ、句に取り合わせたというのではないのです。季語に作者の人生や生活がにじみ込んでいるということでした。
 懇親会の司会は小川剛史さん。河原地主宰、栗田顧問の挨拶、続いて栗山同人会長の乾杯の発声あと、懇親会となりました。会員相互の親睦を深める楽しい会となりました。(新井酔雪)

     
   河原地英武主宰 栗田やすし顧問          荒川英之編集長

同人会長栗山さん 開会の言葉

河原地主宰 挨拶

栗田顧問 挨拶

伊吹嶺賞 伊藤範子さん

新人賞 菊地富士子さん

秀句賞 溝口洋子さん

新同人の皆さん

俳句大会の披講 新同人の安藤さん 

俳句大会の披講 新同人の菊地さん

主宰特選 関根切子さん

講演講師 荒川英之編集長

講演に寄せて 国枝隆生さん

懇親会

懇親会 
懇親会
懇親会

ネット部 伊吹嶺賞受賞祝い 範子さん

ネット部 伊吹嶺賞受賞祝い 範子さん
 
河原地英武主宰選
特選 終戦の日の仏壇にふかし藷 関根切子
サングラス透して見ゆる街寂し 齊藤昌宏
夫のこと語り合ひたき今日の月 酒井とし子
我を呼ぶ夫はすててこ夢の中 加藤百世
妻が引く電灯の紐敗戦日 新井酔雪
わたつみの声今もなほ沖縄忌 長谷川妙好
  向日葵の迷路や出口なき戦 伊藤みつ子
窯出しの肩で息する酷暑かな 安藤富基恵
夜を徹す遠流の島の宮相撲 富田範保
新涼のひかり掬ひて釉薬汲む 武田稜子
夏菊の一番咲きは亡き夫に 阿部芙美子
 
栗田やすし顧問選
特選 黒髪の母親ゆづり初浴衣 上村龍子
新涼や佛灯揺らす風少し 吉岡やす子
君とゐて黙続きをりソーダ水 神津早苗
名古屋場所小さく引退力士の名 小田二三枝
渓流の白き捻れや苔の花 中川秀行
夜を徹す遠流の島の宮相撲 富田範保
  繕ひの多き鵜籠を並べ干す 野村君子
川涼し盤石なりし師弟句碑 河合義和
よさこいの踊り地を這ふ指の先 市川あづき
虹立ちて鎮魂深む長崎忌 林 慰江
蟬しぐれ生家の跡に家二軒 熊澤和代
 
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