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第289回(2023年7月)投句一覧
 
番号 俳  句
1 良く生きてよろけて座る青田かな
2 山門の仁王の目玉だま早苗月
3 一泊の帰郷や母と蛍狩
4 乳の香を残す産衣や夏の夕
5 暴走音またぞろ響く熱帯夜
6 何処までも見事な青田ことば無し
7 転職の報告せし子風知草
8 息子来てかの日に戻る冷素麺
9 朝涼やメッシュを入れた友の髪
10 母連れて海辺ドライブ薄暑なり
11 黄菖蒲や田水の匂う雨上がり
12 筒鳥や親のこころを啼く如く
13 水遊びいま全身が好奇心
14 難民を乗せきれぬ船天の川
15 雷に怯え農守る老の部屋籠り
16 物言はず下ろすシャッター西日堰く
17 雲の峰抜けて機影の遠ざかる
18 ふと淋し夏至の落日川向かう
19 雷神の響みてみづうみ熱孕み
20 ガラスこし守宮吸いつきかこち顔
21 風死すや張子の虎は首を振る
22 木下闇閻魔に上ぐる御賽銭
23 越瓜やむかし大寺の伽藍跡
24 宅配便初蝉の声届けをり
25 いちにちをたたむ木槿の散華かな
26 信号を待つ間立ち入る片かげり
27 金雀枝の庭さんざめく茶会かな
28 草の波越へて筑波へ夏つばめ
29 熱帯夜冷たきものに猫の耳
30 薬師寺も唐招提寺も蝉時雨
31 今年竹風の重さをまだ知らず
32 ふるさとを出ずに卒寿や茄子の花
33 紫陽花に囲まれ眺む静寂かな
34 黄カンナや古アパートに色添える
35 朝採れの鍬形もらひ仲直り
36 二の腕にタトゥーのぞくやアロハシャツ
37 盛り塩の白き尖りや宵祭
38 止まり木のカフェの窓辺に水中花
39 白南風や柳腰なる松並木
40 万緑に呑まるる矢穴残す岩
41 空蝉や児を探す声遠ざかり
42 水打つてより改札を始めけり
43 登山地図ひらく雷鳥ゐる辺り
44 短夜や鯉の寝顔が気になつて
45 雷の予感に犬と赤子なく
46 白鷺の佇む足の長さかな
47 夏の朝ノ―ゼンカズラ目に眩し
48 手花火のつきたる闇の匂ひかな
49 白扇の陰に隠れて生欠伸
50 大鷭の川面突きつ尾を振つ
51 片影の縁台将棋集る猫
52 御手洗の水琴窟や音涼し
53 も一人の自分になれるサングラス
54 にんまりと笑顔で昼寝して居りし
55 帰省子や猫も一緒に連れて来し
56 立山を背に万葉の歌碑涼し
57 母の家更地となりて迎盆 
58 尼寺の甍の照りへ白日傘
59 廃駅の錆びたトロッコ雷きざす
60 いつの間に水鉄砲の的になり
61 モネの絵の女を気取り日傘さす
62 走り根の太き老樹や苔茂る
63 蟻地獄ここは誰にも内緒なり
64  掃き残す破れガンザキ夏落葉
65  法事あと傘寿卒寿の縁涼み
66 病床の妹の鼻唄夏の蝶
67 早苗饗や茣蓙に野良着の泥零れ
68 待ちゐれば玻璃の帯留め浴衣着て
69 紅薔薇の紅を離るる雫かな
70 杖を突く妻に差掛く白日傘
71 風鈴の揺れてバスタオルの揺れる
72 夏座敷タオルケットを子に孫に
73 蝉時雨混声合唱ほど響き
74 コピー機の小さき唸りや梅雨のあけ
75 壁に描きし七夕竹に貼る願ひ
76 枝豆の硬さや季節移り行く
77 重畳の夏嶺に流る姉の笛
78 籐椅子に夢現聴く波の音
79 老躯にも湧き出づ気力雲の峰
80 故郷に戻り裸足の浜遊び
81 稲妻や裁縫箱の錆びた針
82 雨水の連鎖となりぬ蜘蛛の糸
83 山裾へ植田明るく拡がりぬ
84 若葉寒離れて父子の武将塚
85 青田風母の見送りいつまでも
86 片陰り残し川原の土石流
87 道野辺の子育て地蔵夏の菊
88 盆踊りの稽古に笑顔戻り来ぬ
89 夏休み孫は来るのか来ないのか
90 尾根沿いの三々五々や御来迎
91 見回りの農夫へ強き青田風
92 打ち水の駅舎より人吐き出され
93 試し堀り馬鈴薯五個のカレーかな
94 点々と佇む鷺や青田波
95 代わる代わる持ちて鬼灯市の帰り
96 六畳を青き小暑の風抜けり
97 前向きに今日も一日夏の暁
98 ペディキュアや外反母趾の素足にも
99 総会は満場一致日の盛
100 クレーム処理終へて一人の缶ビール
101 桜桃とんぼ返りの娘の土産
102 花筒に今日はひまわり娘の墓前
103 入院す友送る朝茄子の花
104 胸張れとラジオ体操雲の峰
105 雨上がり古木を包む苔青し
106 木曽古道旅人癒やす滝しぶき
7月15日までの投句作品です。

※ 記載漏れや句に間違いなどありましたら至急ご連絡ください。