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第322回(2026年10月)投句一覧
 
番号 俳  句
1 倒木の苔は青丹に秋時雨
2 智恵の輪の外れぬまに秋に入る
3 油照りや育てし西瓜動かざる
4 横町に花火の香る月夜かな
5 薮枯らし狸の持てる通ひ帳
6 槍投ぐる二の腕太し秋の雨
7 うそ寒や代打の代打凡退す
8 四人艇橋の下過ぐ秋の暮
9 落ち栗や妻の土産に五つ六つ
10 一里塚裾を染めるや彼岸花
11 戒名は要らぬ家系や秋桜
12 草の花旅の名残の道祖神
13 片言の妻との会話焼き秋刀魚
14 草の花身も知らぬ子がお辞儀する
15 補聴器の拾ふ葉擦れや秋の風
16 甲斐駒の濃き山襞や秋さびし
17 一管の笛の青さや秋気澄む
18 ハルカスの眺望釣瓶落しかな
19 索道の大きな撓み渓もみじ
20 赤とんぼ群るる墓石や遠き日々
21 ふるさとの香り開くや新走り
22 秋袷生え際白き盆の窪
23 秋簾町家の奥の機の音
24 斃れ伏す熊の背丸き花野かな
25 ほろ酔ひて秋の夜雨とジャズピアノ
26 村人の守る無住寺稲の花
27 わらわれてもわれはわれなりわれもこう
28 蜘蛛の巣にかかるな飛べよ秋の蝶
29 天の川群雲切れ目にちょっとだけ
30 八重咲の木槿ピンクの花の意志
31 仄かに朱上弦の月ほてりけり
32 草の花輪ゴムで括る袋チョコ
33 色鳥のこぼれて鳴くや家族葬
34 綻びを風に吹かれて捨案山子
35 虫すだく五百羅漢の千の耳
36 秋夕焼藪に透け来る野面積
37 薄野のウエーブぽんと風を投ぐ
38 夕焼空ドヴォルザークの帰り道
39 七難を隠す衣被の真白
40 金木犀海へとつづく切通し
41 キャンパスの漕艇場に律の風
42 ハンカチで包む笑栗(えみぐり)なほ痛し
43 秋の蚊よ武士の情けじゃ立ち去れい
44 露草や閉じて久しき荒物屋
45 炊き上がる荒汐部屋の今年米
46 秋蝶や屋根屋根に置くごろた石
47 残る蝉篠突く雨に鳴きいそぐ
48 しなやかに聞き役の妻吾亦紅
49 花園のベンチに母子の秋日和
50 秋の海夫を見舞ひし浦賀道
51 紅葉且つ散る華厳寺の石畳
52 今年酒買うて左党の足軽し
53 黄葉して村の主なる銀杏かな
54 母の爪切る縁側の菊日和
55 かなかなに急かさる菜の支度かな
56 校庭に見つめ合ひてや吾亦紅
57 蔓引けば夕日連れ来る烏瓜
58 紅葉の焔投げ入る那須山河
59 聡き児の指す先を跳ぶ飛蝗かな
60 ライバルに負けて選外菊の鉢
61 枯園に古地図のごとく雨滲む
62 星屑のごとき花殻金木犀
63 薄黄木犀匂はぬ鼻の下なぞり
64 剥きたる胡桃かりこり吾子の八重歯きら
65 故郷へ電車待つ間の走り蕎麦
66 秋祭り父と子笑まふ肩車
67 脚絆より桧の木屑牡丹鍋
68 三万歩つるべ落しの乗車席
69 箸袋に防人の歌秋深む
70 伸びて背を競ひし子等よ葉鶏頭
71 満月や雑木林の葉の尖り
72 秋晴れや運動靴の泥かたし
73 矜羯羅童子制多迦童子秋の水
74 横笛や老爺の指に鍬の胼胝
75 放棄田の増えし古里捨案山子
76 木犀の金散り敷ける留守の家
77 日本では稲刈るころか摩天楼
78 瓜坊を夫は隠してゐるやうな
79 ひとときを啼きて静まる虫の声
80 朝まだき草の葉先の白露かな
81 下町の昭和めく路地秋簾
82 身にしむや墓じまいせし跡の色
83 木犀の香を継ぐ先の大師像
84 掛け声の空へ伸び行く秋祭り
85 四角描き稲を刈りゆくコンバイン
86 海見ゆる掛大根を高く吊り
87 爽やかや例大祭の幟旗
88 高らかに響く横笛田刈りあと
10月15日までの投句作品です。

※ 記載漏れや句に間違いなどありましたら至急ご連絡ください。