(2025年3月号より)
「伊吹集」
(会員作品)の巻頭・次席・三席の作者および作品を紹介しています。
杉浦 國子(江南)
はるかなる冠雪の富士おろがめり
佐賀 逸子(岩倉)
初雪や語尾やはらかき加賀訛
野村 君子(春日井)
自販機の恋のみくじやちちろ鳴く
(以下は4句入選者住所順です)
多々良和世(静岡)
鳶啼くや十一月の青空に
市川 和子(蒲郡)
遠山はなべて水色枯尾花
川村 鎭野(犬山)
愛猫の喪中葉書や十二月
花田紀美子(犬山)
秋うらら指しなやかなフラダンス
加藤三千子(瀬戸)
美容師と鏡に向ひ室の花
小渡メリ子(那覇)
王陵の小窓を濡らす時雨かな
大城 礼子(糸満)
城門へ日輪の入る冬至かな
「山彦集」
(課題句 課題:初雪・柚子湯・大根)
特選の作品を紹介しています。
生田美貴子(犬山)
朝の日に映ゆる初雪伊吹山
二村満里子(名古屋)
山の端に日の移りたる柚子湯かな
伊賀 啓太(名古屋)
多作多捨トントントンと大根切る