(12月号より)
ネット作業に関っている同人や、オフ句会でお馴染みの同人たちの句を紹介させて頂きます
伊藤みつ子
手際良き縄の結び目稲架日和
長谷川妙好
せせらぎに栃の実晒す山の宿
山田万里子
原発の灯の見ゆる浜雁渡し
酒井とし子
初秋の風に吹かれて一万歩
安藤 一紀
一揆の碑裾一面に稲穂波
松井 徒歩
新調の眼鏡を磨く良夜かな
奥山ひろ子
良夜かな槙風呂匂ふ鵜匠宿
玉井美智子
篝火の猛る無月の能舞台
高橋 幸子
親不知海へなだるる葛の花
長崎マユミ
山ひとつ越えて海まで綾子の忌
関根 切子
打掛けの錦糸耀ふ秋日和
武藤 光晴
星流る漆黒の海照らさんと
野島 秀子
陣跡に朽ち葉持ち上ぐ大茸
伊藤 範子
夜業子へちやんちやん焼の味噌甘く.
渡辺 慢房
単気筒唸るバイクや初嵐
坪野 洋子
秋燈へ桶屋の飛ばす鉋屑
新井 酔雪
秋の夜の雨音聞きて酒を酌む
国枝 隆生
軋みつつ水車白露の水飛ばす
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