(2025年6月号より)
「伊吹集」
(会員作品)の巻頭・次席・三席の作者および作品を紹介しています。
竹内富美子(津島)
冬菊や夫へ別れの言葉かけ
瀧川千鶴子(名古屋)
春の雪町家の壁に夢二の絵
外宮多恵子(犬山)
春光や若き御庫裏のとほる声
(以下は4句入選者住所順です)
関 泰二(横浜)
花ふふむ佃小橋の船溜り
前田 恭子(静岡)
よく晴れて虻の来てゐる早桜
大橋美智子(名古屋)
露天市手秤りで選る春キャベツ
佐賀 逸子(岩倉)
蛸壺に連翹生くる島のカフェ
加藤ちづる(瀬戸)
下校の子たんぽぽ笛を鳴らしゆく
加藤三千子(瀬戸)
咲き満ちてどこも正面風信子
藤枝 伽葉(京都)
旅先の春の夜風に真知子巻
「山彦集」
(課題句 課題:彼岸・桃の花・鶯)
特選の作品を紹介しています。
近藤小夜子(名古屋)
寄せ墓の花一輪の彼岸かな
壁谷 幸代(蒲郡)
福相の尼の顔立ち桃の花
加藤三千子(瀬戸)
微睡んでふいに聞こゆる初音かな