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第310回(2025年10月)投句一覧
 
番号 俳  句
1 口開けて我を忘れた大花火
2 葉桜の無常に透ける木漏れ日や
3 秋灯や外国人のミシン工
4 土色の帆布のリュック秋遍路
5 どこからも城見ゆる街鳥渡る
6 鰯雲園児の競ふ竹とんぼ
7 長き夜や覚めて読み継ぐ一書有り
8 パン屋さん繁盛させて燕去ぬ
9 老いぼれの赤ん坊あやす稲刈月
10 キッチンの牛蒡サラダに入日かな
11 穂芒の寄せては返す野の光
12 海原の月に真向ふ大玻璃戸
13 堰堤や塩辛蜻蛉は石のうへ
14 秋灯や内緒話の子ら笑ふ
15 木の実降る音ころころとアンダンテ
16 秋霜や時刻表より遅きバス
17 父と子の増える口数鯊日和
18 色変えぬ松 松陰の辞世の句
19 秋雨や白壁つづく寺内町
20 鰯雲沖に釣舟あまたなり
21 隣室の荷造り始む無月かな
22 月光げが生み落としたる一番星
23 名札にはルビを振りをり新松子
24 耳底に沁みつく音や桐一葉
25 夕映えの赤城連山雁渡る
26 爽やかやバス停でチョコ二つ三つ
27 田植え機の道蘇る刈田かな
28 稲妻や光と闇の割符めく
29 遠伊吹山(とおいぶき)絵筆に拾ふ愁思かな
30 金木犀隣家ほどよく離れをり
31 菊切って掌に残り香のある日かな
32 爽籟やパステル色の空柔し
33 編隊の無事みおくりぬ渡り鳥
34 湖に映る青空蓼の花
35 シャラシャンと巫女舞ひの鈴秋高し
36 名月やスマホの中の小宇宙
37 藤袴咲かせて待つやワタリチョウ
38 長き夜や寂聴源氏を明石まで
39 相槌もいつか寝息の夜長かな
40 檸檬噛むしかめつ面の幼かな
41 わだかまり消へし再会鰯雲
42 水尾を引く海しろがねの良夜かな
43 新蕎麦や礫土拓きし山畑
44 永眠の増えて会報身に入むる
45 秋霖の肺腑抉るやひもすがら
46 秋灯下亡き人増えし句集読む
47 戦禍なきこの地を遊べ稲雀
48 新涼の川風に浮く河童橋
49 行合の空へ大橋架かりをり
50 宗祇水噛んで味はふ水の秋
51 百円の無人販売柿の秋
52 墓洗ふ肩にとまるや赤とんぼ
53 寝静まる遊具の影や天の川
54 下町のアパートの窓吊柿
55 何もなき刈田の道やとんびの輪
56 しんしんと夜の深さや鉦叩
57 密やかに白曼珠沙華一隅に
58 コスモスを羽状複葉守りをり
59 枯れてなほ道標なり花カンナ
60 野に摘みし萩一括り壺に活く
61 秋灯や田園てふ喫茶店
62 負け試合子は語らずに金木犀
63 秋晴や風に揺れたる針の音
64 泣き止まぬ児にふれ落つる柿紅葉
65 秋袷妻は女となりにけり
66 桐一葉再会の人待ちにけり
67 刈草の乾く匂ひや秋うらら
68 天の川過りて夜間飛行の灯
69 大地まで枝を撓らせ富有柿
70 追伸のあとの余白へ小鳥来る
71 秋桜や町内仲間のバスツアー
72 天高しソーラン節の流れ来る
73 もみぢ宿朝の厠の尿の音
74 鷹柱長谷の大仏下に見て
75 若かりし吾の一張羅着る案山子
76 出窓には野の花二輪秋ふかし
77 軽トラに載せて真っ赤な稲刈り機
78 蕎麦啜る日吉社(ひえしゃ)門前秋日和
79 独り居の葉擦れの音も夜寒かな
80 何処へと風に吹かれて赤とんぼ
81 郷の土纏うて届く落花生
82 酌み交す羅漢の盃に木の実落つ
83 突堤のひねもす人出鯊日和
84 採られずに空き家の柿の熟れたまま
85 秋潮へ向かう船団みあれ祭
86 松手入れ切られし枝の匂ひ立つ
87 手づれ著きスペースキーや秋の声
88 生きていれば良いこともある冬の蝶
89 うそ寒し一人娘を嫁がせて
90 爽やかや富田木歩の土手歩く
91 山嶺を染める夕紅曼珠沙華
92 金木犀時を違えぬ優しき香
10月15日までの投句作品です。

※ 記載漏れや句に間違いなどありましたら至急ご連絡ください。