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第306回(2025年6月)投句一覧
 
番号 俳  句
1 錫を打つ音の軽やか風薫る
2 朝刊のインクの匂ひ夏燕
3 桜散りシデ降る道は通学路
4 春一番地蔵堂の花飛ばす
5 磨崖仏までのきざはし著莪の花
6 朝床の篠つく雨や明易し
7 点々と青田をつなぐローカル線
8 法要の人影絶へて夕蛍
9 鶯の鳴くほど寄れる向山
10 先生をあだ名で呼んで更衣
11 滴りを手に受け陽気一家かな
12 待ち詫し杖の友来る里薄暑
13 リハビリへ嫁見立てたる夏帽子
14 幼子の走るよろこび梅雨晴間
15 さくらんぼ含めば故郷偲ばるる
16 朝市の方言優し花菜漬
17 獲れるかな水門の子に風涼し
18 軽トラのライトに浮かぶ鹿親子
19 梅雨晴間教師を囲む生徒らよ
20 園児バス迎ふる保母の梅雨の傘
21 パスタ盛るボーンチャィナに薄暑光
22 カフェラテの猫の泣き顔夏来る
23 凌霄花(のうぜん)に絡み取られし廃家かな
24 無住寺の泰山木の花開く
25 街路樹を饒舌にする青嵐
26 大利根の濁流よぎる夏燕
27 縦横に走る水路や杜若
28 指笛の揺らす麦の穂里の風
29 山襞の日々に彩濃し桑苺
30 道問はれ吾も旅人夏帽子
31 四畳半に夕陽扇風機は猫背
32 悪いのは全部俺かよ毛虫焼く
33 てんとうむし童話の森の夢語り
34 梅雨の蝶草の匂ひの灯を点す
35 異邦人の煙草の匂ひ梅雨に入る
36 ぶらんこを競ふ父と娘夕焼け空
37 四阿にむらさきの風菖蒲園
38 竹皮を脱ぐひと節の痛みかな
39 田水張るひろがる村の水あかり
40 シュナウザー肉球黒し梅雨入かな
41 宮川に架かる中橋青楓
42 長袖を捲りたくなる薄暑かな
43 釣忍飛騨高山の風に揺れ
44 朝曇鴉のねらふゴミ袋
45 虫食いの仁王の肌や南吹く
46 初デートグラスの底に氷鳴る
47 万緑の真っただ中をウオーキング
48 草刈りの機械操る青田道
49 薄雲のかかる甲斐駒青田風
50 梅雨の蝶石のオブジェに翅たたむ
51 渓谷の雨しなやかに更衣
52 朝刊にじっとり感や梅雨滂沱
53 あぢさゐを褒めちぎつてる立ち噺
54 象さんの前を動かぬ夏帽子
55 噴井より木の葉を折りて水を汲む
56 直売の列を芒種のやわき風
57 二十五の檀家生い立つ四葩かな
58 立ち尽くす農夫一人の植田かな
59 蝸牛息をひそめる葉裏かな
60 喜寿傘寿幼女に戻るアイスクリン
61 梅雨寒のジムにハワイの動画かな
62 漱石を繙く午後の籐の椅子
63 白墨の路地の絵遊び梅雨晴間
64 妻不意に「夢」と言ひけり蛍舟
65 枇杷持たす恙の友の手の大き
66 木苺や山路にしばし足を止め
67 ぬれ髪に夜風まとふや藍浴衣
68 遺影なき父の手紙や額の花
69 サングラス外して妻にかへりけり
70 辞書を繰る擦り音柔きついりかな
71 梅雨入りや受くる封書のほの柔し
72 大茅の輪草の香仄ととうりやんせ
73 ほうほうと鵜匠の裁き鮮やかや
74 まん中に考のゐさうな大青田
75 木道は二人の歩幅花菖蒲
76 喜寿近し羽化してみたき更衣
77 梅雨晴間差し芽の枝のよく伸びて
78 雨上がり舗道へ数多桜の実
79 父の日の父は寡黙のままであり
80 都忘れ深紫のカフェの窓
81 町内の一斉清掃にらの花
82 気まぐれな十色の四葩古都の寺
83 日和良く家族総出の田植かな
84 梅雨闇やかばんに財布見当たらず
85 さみしさにぽつり泡吹く水中花
86 曇天を貫くがごと立葵
87 五位鷺の眼鋭し水鏡
88 十薬の一輪挿しや匂ひ愛づ
89 ふと思ふ箪笥の底の藍浴衣
6月15日までの投句作品です。

※ 記載漏れや句に間違いなどありましたら至急ご連絡ください。