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第312回(2025年12月)投句一覧
 
番号 俳  句
1 片方の補聴器外し神の旅
2 奥付に見つくる先師暮の秋
3 孫抱きて自治会の来し敬老の日
4 完成と思える俳句秋の空
5 山茶花や婦人科病棟北五階
6 末枯の中にすがれし花ニ輪
7 装ひのなほ留まりぬ秋の山
8 車停め連山眺め秋思ふと
9 粕汁や競輪場の安食堂
10 古団地押しくら饅頭せし公園
11 冬麗や今朝も一輪遊女の墓
12 足元の落葉に夕日さす木の間
13 皺多き手をしみじみと去年今年
14 前篭に食パン二斤落葉道
15 民宿は元武家屋敷冬の雨
16 向き合うて絵本読む子や冬うらら
17 冬ざれや尾にも塩振る焼肴 
18 芋煮会京の瀬音に集い来る
19 図書館に馴染みの席の冬帽子
20 寒鮒の心得顔に釣られけり
21 冬星やすとんと暮れし鳰の湖
22 除夜の鐘うつつもゆめも胸に染む
23 待ちわびるポインセチアを飾る窓
24 小夜時雨路地の奥にはジヤズ喫茶
25 冬空は日暮れて暫し湖のあを
26 能面へ神を宿して舞ふ神楽
27 冬の雷睨みし能登のゴジラ岩
28 冬青空古きお堂に深き闇
29 母と児のしりとり続く冬の道
30 難渋のスマホに焦る冬の暮
31 暮早し杖と手押しの飯支度
32 石庭の波に漕ぎ出す朴落葉
33 枯蔓の生きざま見たり牧の柵
34 凩や文机の灯のもの寂し
35 凡庸に八十路の坂や年の暮
36 日短ノルマンディーの兵の墓
37 冬晴やプールに河馬の耳目鼻
38 行く年や小さき干支の逢ひ上がる
39 鉄瓶の沸く音たかし寒の夜
40 木枯らしや毒吐く口の寄り難し
41 入山の禁止立札山眠る
42 砂浜に網干す漁師冬うらら
43 木の葉また落ちゆく木曽の深さかな
44 打たせ湯の風の揺らめき神の旅
45 家計簿に憂さの積もりて十二月
46 銀杏散りやまず緩和ケア棟の窓
47 海境へ漕ぎ出す漁船鰤起し
48 煤逃もかなはぬ二人暮らしかな
49 枯葉降る茶屋の抹茶や掌にほのか
50 大名の園に御座舟秋の水
51 枯蓮や陽を撥ね返す水の黙
52 柚子浮かべ旅の叶はぬ母癒す
53 学校のチャイムかすかに夕枯野
54 水を切る鮭の背鰭や月の川
55 ブナノキの落ち葉掃く人召し使ひ
56 手押し車の散歩の婆を見ぬ師走
57 烏瓜十五六個も空き家軒
58 金目鯛釣り好き婿の手のむくみ
59 縁側の猫のあくびや漱石忌
60 親父似の達磨抱へる年の市
61 寒旱槌音高く響きけり
62 息白く始発電車の二番線
63 指折らず足し算できてクリスマス
64 吾子の問ふ蜜柑のすじは取る取らぬ
65 十四日過ぎていそがし年の暮
66 枯野原ひねもす遊ぼう鳥と星
67 一茶忌の雀と遊びたき日より
68 艶やかに黒豆仕上げ年用意
69 青空へ百年聳ゆ大銀杏
70 干し上げしタオルに縋る冬の蠅
71 雪しまく辯天堂の赤格子
72 山眠る古城の庭のワイン樽
73 冬川の尽きたる流れ樹々の影
74 冬晴の豊かな波をふたりして
75 回覧に至急の朱書き年の暮
76 眠らざる熊ふところに山眠る
77 向かひ席の皆マスクして昼電車
78 ビル解体美しく開ける冬夕焼
79 日向ぼこ笑まふ園児の箱車
80 チェロの音のホールに満ちて冬ぬくし
81 短日や大橋くぐる小さき水脈
82 三毛丸む床暖房の貴賓席
83 骸骨がセーター着るごと我が末期
84 子連れ熊山を下りて撃たれたり
85 磨かれし洋館の窓冬の薔薇
86 灯台の急な階段冬日和
87 赤のれん愚痴を吐き出す年の暮
88 泥試合終はつたやうな蓮根掘
89 大北風や秋葉権現様の旗
90 欲張って五年日記を買いにけり
91 蒼天やダム湖をわたる鷹の声
92 能面の澄みし眼ざし冬日さす
93 凍てし夜や鉄橋渡る音遠し
94 着ぶくれて鏡に映るあなた誰
12月15日までの投句作品です。

※ 記載漏れや句に間違いなどありましたら至急ご連絡ください。